2012年11月21日

"廊下"

校舎中がオレンジ色の光で満たされる
影は長く光は柔らかく
綺麗な夕焼け

あなたの顔も半分が闇に沈む
「行かないで」
連れ戻すように
引き寄せて口づける

誰もいない教室
誰もいない校庭
休日の学校に忍び込んだ

いつも一緒にいるココで
他の何にも邪魔されずに
あなたと二人きりになりたかったの

そして思い切り
触れ合いたかったの

あなたは
ふんわりと笑みを浮かべて
はだけた首元にもう一度唇を寄せた

自然とのけぞった瞬間に
身体ががくんとこわばった

廊下に走った黒い影
足音はしなかった
気配さえもなかったけれど

驚きと怖さとで震える私を
あなたは強く抱きしめた

気のせい、そう気のせい

死角が多い廊下は
死角の少ない教室を見張るには最適
影の口元は歪んだ笑いを浮かべていた
posted by 華涼紗乃 at 18:11| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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