2011年07月24日

『破片』

 涙がとまらなかった
 ココロがどこかコワレたみたいに
 瞳の奥から次々にあふれ出してくる涙が
 どうしても、どうしてもとめられなくて
 まるでぱっくりと裂けた深い傷口から
 手のほどこしようもなく鮮血が湧き出るみたいに
 顔を覆った両手の隙間から
 涙が流れて、流れてとまらなかった

 うまくやれるはずだった
 何の問題もナイと
 慢心ではなく増長でもなく
 それは確かに自信だったはず
 わたしはちゃんと出来るハズだった

 どこで何を間違えてしまったんだろう
 どこでボタンをかけ違えたんだろう
 いつ誤った道に踏み込んでしまったんだろう
 いつ選んではならないものを選んでしまったんだろう

 ぺたりと座り込んだ両脚にもう力は入らない
 さっきまで立って歩いていたなんて、悪い冗談のよう
 もう二度と立ち上がれる気はしない
 このまま世界に押し潰されてしまいそう

 床に散らばった硝子の破片を
 震える指が知らぬ間に掴んだ

 降り注ぐ硝子は切っ先を必ず下に向けて落ちる
 地上でぼんやりとしている愚かもの達を引き裂くために

 血に濡れた破片
 やわらかな肉に突き立てて
 ひと息に掻っ切ってしまえば楽になれるのか

 あるいはそれすらも新たな地獄の門を開くだけなのか

 救いはない
 どこにもない
 泣いて泣いて泣いて泣いて泣いても
 差し伸べられた手すら罠ならば

 こうして訪れた終わりさえもが罰ならば
posted by 樋川春樹 at 18:09| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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