2011年03月20日

希望

誰かにとっての願いは
誰かにとっての呪い、かもしれない。

望みが叶うということは、
必ずしも誰も彼もがハッピーになれることではない。

それをわかっていて、自分さえ幸せになれないことをわかっていて、それでもなお望む。

救いがたい暗黒と混沌に身を染め心をうずめ、
悪魔と取引するがごとく、
魂を引き換えにしてでも、
たとえその器が滅んでも。

叶えたい願いがある
つかみたいものがある
引き寄せたい腕がある。

何を喪っても、何を犠牲にしても、
欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、ただただ欲しくて。

その希望が叶った。
奇跡としかいいようがなかった。


…そして、世界が滅んだ。


願っていたのはこんな結末だったろうか?
この惨状は私のせいだろうか?
私の身勝手な欲望の代償なのか?

ぬくもりが欲しいと思った。
心は手に入らなくても
たった一度でも
私を見て私を愛して。

その願いが、こんなにも大勢を悲しませ、世界を覆すほどに大それたものだったのか。

しかしそれでもやはり後悔はない。
身勝手ではあるが、欲しいものが手に入る歓びは何物にも代えがたい…

ゆるゆると思考が途切れてゆくのを感じながら、満たされた気分でまぶたを閉じ、それきり私は終わる。


そんな風にして終わりを迎えたのは、実は一人だけではないのだと…
私でなくなった私は、のちに知ることとなる。

救いがたいまでにどうしようもなく、だからこそ愛しい、人という存在。

そして始まる新たな世界でも
また繰り返されるのだろう

人が人である限り。

何度でも何度でも…


posted by 葉瀬尋 at 18:09| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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