2011年08月28日

本気

あなたの気持ちが見えない

愛しているとささやく
あなたのくちびるは

わたしだけのものじゃない

信じたい
信じさせて

私を抱く腕の強さが
あなたの気持ちの表れなら
私はあなたに抱き殺されたい

本気だと思い知らせて
痛くしてもいいから

あなたを信じさせて
posted by 葉瀬尋 at 23:11| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

墓地

夜になると
そこにはポウッと明かりが見えた

虫たちが存在を声高に示し
風が木々を揺らす

鬱蒼とした木立に遮られ
月明かりはわずかに届くばかり

幼いものは不安がり
おとなの手をぎゅっと握る

ふんわりと頭を撫でられ
頭に乗せられた手の大きさ
見上げた肩の頼もしさに
ようやく少しだけ安堵する

そしてそれを永遠に繰り返す

幼くして命を落とした者
天寿を全うした者

この世を去った者たちが
夜な夜な身を寄せ合い
集う場所

現世への未練や
遺してきた者たちへの思いを
毎夜語り合う

ここはそんな場所

現世の者からはそこに
ゆらゆらとした儚い明かりを見る
posted by 葉瀬尋 at 23:10| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『本棚』

 四囲の壁を隙間なく埋め尽くし天井まで伸びた本棚の群れ
 支障なく本を抜き出せる程度の余裕しかなく
 しまわれている冊数はもはや数える気さえ起きないレベル

 こんな中から読みたい本を見つけることが出来るの?

 能天気な声が大した興味もなさそうに訊く

 出来るんだよ、探す必要もない。
 読みたい本なら目の前にある。
 これはそういう本棚なんだ。

 同じように気のない口調でつぶやいて
 手近な一冊を引き抜いてみせる

posted by 樋川春樹 at 21:41| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『本気』

「想像を超えてずぶ濡れになった……」
「遊園地の水かけサービスも最近は随分容赦がなくなったのねー」
「今はサマースプラッシュとかそういう洒落た言い方をしないと」
「もうちょっとお客に対して遠慮があるものとばかり……」
「本気で防水対策してきたのにそれを上回る本気で水をかけられたものね」
「楽しかったけれど胸にわだかまるものがあるよ……」
「まあ、すぐ乾くからいいじゃない」
「服はね」
posted by 樋川春樹 at 20:58| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『墓地』

「本当に反省してるの?」
「反省してます」
「ちゃんと本気で?」
「ごめんなさい」
「いまいち誠意が感じられないんだよねー」
「……だってさ、あんな話で泣くほど怖がるとか思わないじゃない」
「あ、やっぱり反省してないじゃない」
「墓地の前でタクシー拾った女性が実は幽霊でしたなんてオチはさ、使い古されたにも程があるってパターンなのに」
「それでも初めて聞いたときは怖いでしょ」
「だからって過剰反応だよ。怖がるにも限度があるよ」
「あの子が怖がりなの知ってるでしょ」
「謝罪を要求されるのは腑に落ちないよ。常識の範疇内の怪談だよ、あんなの」
「全然反省してないじゃない」
「反省はしてるけど! でも弁解の余地はあるでしょ!」
posted by 樋川春樹 at 20:39| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

□本棚□

まるで図書館のように
本棚が並ぶ一室
棚に空きはなく
びっしりと本が詰まっている

ひとたびそれを手にすれば
そこは部屋ではなく
本そのもの風景が広がる
いつしか
手から書物は消え
物語通りのドラマが始まる

そんな不思議な仕掛け
まさに魔法

まるで本物さながらに実体験出来る

だけど気をつけて
油断をすれば
命を落とすことも…

あるかもしれない
posted by 月姫瑠璃愛 at 17:37| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

*本気*

どうすれば伝わるのだろう

私はいつだって
いつだって本気で
あなたを想っているのに

なぜかいつも
私の言葉はあなたに届かない
あなたの耳を素通り
あなたの心に響かない

なぜ
なぜ
なぜ

こんなにも好きなのに……

あなたの瞳に映るのは
私ではなくて
いつだって遠く

あなたと私の距離
縮まったと思えば離れて行く

いつになれば
どうすれば
この熱い気持ちが伝わるのだろうか……

誰か教えて

誰かあの人に伝えて

遠ざかるあなたの背中に
そっと手を伸ばす

せめて
せめて
振り向いて
今だけ私をみて
別れを惜しむ演技くらいしてみせてよ
posted by 月姫瑠璃愛 at 17:29| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"本棚"

難しそうな本がたくさん並んでいる
どれも専門書のようだ

背表紙がピリッとしてる
しわがよったりよれているものもない
表題の金文字や銀文字もピカピカだ

なぜこんなに新しそうなのだろう?
これだけ本があるのに読まないのだろうか?
少し後ろに下がって気がついた

ガラス扉の向こう側に厳重にしまわれた書物たち
その整然と並ぶ姿と圧倒的な重厚感
よほど本に慣れ親しんでなければ
これで萎縮してしまうだろう

それを狙った効果的演
中の本はただの置物だ
非常にもったいないことをする

それもこうやって見破られてしまえば
ただの滑稽なものにしか見えないのにな

扉が開いて部屋の主が現れた
今回の獲物はやすやすと陥落することが出来そうだ
心の中でこっそりと嗤った
posted by 華涼紗乃 at 13:04| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"本気"

自分のエゴだって言うことは
当の昔にわかっていた
世間的にも迎合はされないことも

受け入れられる可能性がなくても
この思いは本気で冗談ではないから
胸を張って正面から伝える

すべてを失う覚悟で
命だけ残れば何とでもなるだろう

もう誤魔化すことも出来ず
もう押さえ込むことも出来ず
その思いがすでに自分自身

それが本気と言えず何なのだろう
posted by 華涼紗乃 at 13:03| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"墓地"

人の思いは運命を変える
それはほんのわずかな変化だけれど
それが時間が経つと天と地ほどの差になる
そういうものだ

毎年、お盆と命日に挨拶に来てくれた家族には
幸せになってほしいと願うし
供えた花は朽ち、墓石は汚れ苔むし、雑草に覆われたら
多少なりとも恨みはわくだろう

私たちはもう現世と縁を切った
今さら関わろうとは思わない
存在すらも不確かだ
だけど意思がある限り喜怒哀楽は
自然に発生してしまう

影響など残したくはないのだけれど…
困ったように笑う私たち
今日も誰かが訪れる、この場所に

私たちを畏れ敬うため
私たちを慰めるため
posted by 華涼紗乃 at 13:02| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。