2011年06月17日

§彫刻§

通い慣れた美術館

私のお目当ては
展示された有名なものではなく
ただその庭に
ひっそり佇む天使

名もなき者が彫り
注目を集めることもなく
ただひっそりと
そこに佇んでいる

そんな天使が私はとても好き

よくよく見ると
すごく優美で綺麗で
だけど雨風のせいか
その瞳はとても寂しげに見えた

だから私は毎日美術館に通う
この天使に会うために
タオルで顔や身体を拭い
心の声で話しかける

その髪はどんな色なのだろう
その瞳はどんな色なのだろう
どんな声で話しかけて
どんなしぐさをするのだろう

次の瞬間
像がぶれた

私は何度も瞬きをして
瞳をこする

もう一度改めて天使を見ようと思ったら
大きくて細くてしなやかな指先が
私の頬に触れてくる
大きく見開く私の瞳に
飛び込んできたのは
海よりも深い藍色の瞳だった

posted by 月姫瑠璃愛 at 00:02| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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