2011年04月30日

"下敷き"

うちに帰ると彼が寝ていた
ベットの上でうつ伏せで

今日来るとは知っていたけれど
これはちょっと怖い
電気もつけてない暗闇の中
そんな体勢で寝られたら
悪い想像をしちゃうじゃない

とりあえず起こしてみた
初めに声をかけた
次に声プラス軽く叩いてみた
それからぐいぐい揺すってみた
けれども起きない

じゃあ、もうしょうがないなと思って
彼の背中に重なってみた
同じようにうつ伏せで
手も足も同じ位置にぴったりと

それでも起きない
そのうち
彼の少し高い体温と規則正しい寝息
私もとろんとしてきた

彼って何かに似てるよね
ああ、そうそうハムスター
上に何匹も乗っかられて
姿も見えないくらい下敷きになってる
それでも起きないハムスターに似てるな…

私の下で一際大きい寝息
それに誘われるように私も眠りに落ちた

posted by 華涼紗乃 at 20:41| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"四季"

芽吹いた新芽、咲き誇る花々
けれどはらはらと舞う桜の花びらが
あっという間に春を連れ去っていく

きらきらと眩しい陽光、生い茂るみどり
それも蝉の鳴き声がどんどん弱めて
夕暮れの先に夏を連れ去っていく

あかあかと街が染まっていく
燃えるように、輝くように
しかし木枯らしが紅葉とともに秋を連れ去っていく

しんしんと雪が降る静けさ
身体を刺すような風は強く冷たい
だけど雪解けが冬を連れ去っていく

長いようで短いようで
でも同じ分だけまわる季節

永遠に続く美しい時の輪

終わりがあるから始まって
始まりがあるから終わる
posted by 華涼紗乃 at 20:40| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"散歩"

歩いていると
いろんな光景に出くわすものだ
散歩なんて
のんきで平和でただの暇つぶし
なんて侮ってはいけない

道の真ん中に片方だけ落ちている靴下
横断歩道にはペタンコになった片方だけの手袋
歩道橋の階段の中ほどには片方だけの靴

まるっきりそこに存在することが
よくわからないものばかりだ
それに何故すべて片方だけなのだろう?

遊歩道の木の枝にさりげなくかけられたジーパン
ベンチの上にはLANケーブル
花壇に突っ込まれたフライパン

ゴミと言えばその通りなのだろうが
落としたならば何故そこに落としたのか
捨てたのならば何故そこに捨てたのか
さっぱり理解が出来ないものばかりだ

それらがどうしてそこにあるのか
少し考えるだけで散歩はだいぶミステリアスになる

次は河川敷に置かれたダンボール…か

ダンボールに近寄ってみると
いまどき珍しい光景がそこに広がっていた
小さな小さな真っ白な子犬がこちらを見上げていた
周囲を見渡しても飼い主らしき者はいない

ふむ、とあごに手を当てて考える
ミステリアスな散歩には
そろそろ相棒も必要だと思っていたのだ

そうだよなあ?という視線を送ると
子犬は、返事をするようにわんと大きく吠えた
posted by 華涼紗乃 at 20:39| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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