2011年02月19日

『うつむく』

焦点の定まらない目を時折ゆっくりしばたかせ、じっと同じ場所に佇む。
何かを待つように、何かを耐えるように。

彼女はいつからそこにそうしていたのだろう。
何を考え、何を見ていたのだろう。

表面上は、静かに落ち着いている。
けれど彼女の内側には、激しい嵐が起こっている。

ぴっちりと鎧戸を閉めたように、彼女はそれを周りに悟らせない。

何にも興味のない顔をして、何にも傷つかない顔をして。

自分が強い意志さえ持てば、何者にも侵されない、流されない、彼女だけの居場所。

そこに『誰か』は必要ない。

たったひとりの場所は、いつまでいてもいいけれど、広くて、寒くて、ただ静かで。

寒さにも静けさにも、いつまでだって耐えられるけれど。
流されたくはない、傷つきたくはない、だけれど。

音のない嵐が吹き荒れる世界に、ひとすじの陽射しを見つけられたら。


彼女はじっと佇む。

何かを待つように、何かを耐えるように。

いつまでそうしていたか、わからないけれど。

彼女がふいに、顔を上げた。

視線の先には、光があった。

…歪んだ、悲しい光だった。

そうして、彼女は歩き出す。

痛みのない、ひとりぼっちの世界から。
posted by 葉瀬尋 at 21:46| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

≡うつむく≡

ねぇ
そんなに下ばかり見てないで
顔をあげてごらんよ

私は彼女に声を掛ける

だってあまりにも下ばかりみて
それじゃあ
コンクリートしか見えないと思うんだよね

こんなにも空は青いのに
太陽がキラキラしてるのに
もったいないよ

ほら
ひまわりを見てごらんよ
あんなにも太陽の光を全身に浴びて
だから黄金色に輝いてるんだよ
まるで太陽を象徴したかのような花だよね

君だって輝けるんだよ
ひまわりのようになれるんだよ
だからね
もっと前を見て
自信をもって歩いて行きなよ

うつむきかけたら
私がいつだって叱咤してあげるからさ

だからね
勇気を出して

posted by 月姫瑠璃愛 at 17:43| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

□入れ物□

大切なものならしまっておきなさい

そんな言葉が脳裏をよぎる

そう
だからこんなことになってしまった
誰にも触れさせないで
誰にも見せないで
私だけのものに

その瞳も
その唇も
その腕も
その胸も
その背も

すべて
すべて
すべて

私だけのもの

そう
あなたは私だけのもの

誰かのものになるくらいなら
これでいいのだ

たとえそれが
もう動かないものだとしても






posted by 月姫瑠璃愛 at 17:30| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月15日

『入れ物』

このからだは

こころをおさめるただのはこ

このからだは

こころがなければただのはこ

こころがなければいたくない

わたしのこころはここにない

なにをされてもいたくない

ここにあるのはただのはこ

わたしのこころが

ひめいをあげる

わたしのこころは

どこにある?


posted by 葉瀬尋 at 20:01| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『いつからか』

当たり前のように
くちびるを受けとめる

当たり前のように
くちびるを求める

初めての時は
奪われるようにされたのに

二度目の時は
戸惑いながら寄せたのに

驚きと罪悪感
不安と浮遊感

それらはすべて
いつからか
ただの快楽に成り果てた

味わっても味わっても
まだ足りない

熱を、感触を、『ここにある』という現実を

何度でも何度でも
確かめたくて

確かめても確かめても
信じられなくて

信じようとしても
信じられなくて

夢のように柔らかなくちびる
確かにいまここに感じるのに

かき消えてしまいそうで
いつまでも離れられない

心が見えないから

信じたいのに
信じられない

その不信さえ
いつからか
ただの快楽に成り果てる

堕ちるなら果てまで堕ちよう

あなたはそのままで
きれいなままでいていいから

堕ちるなら私だけ
すべてを背負って堕ちていこう

それが私の役割だと
いつからか気がついた

あなたのくちびるが
私にそれを教えた

言葉もないままに

posted by 葉瀬尋 at 19:50| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

―いつからか―

口を開けば文句ばかり
いつからこうなったんだろう

何度も何度も考える

だけどついて出る文句こそ本音であり
言わずにはいられない自分を知る

そして行き着く場所は
これでいいんだと

それでも互いに言うのだ
前はもっと優しかったのに
こんな筈ではなかったのに

そう言いながらもこの関係は嫌ではない
むしろ良好なのかもしれない

だってお互いに言いたいことを言える関係
これが一番自然なことであり
きっと大切なことなのだ
たとえそれが文句だとしても

いや
文句を言えることこそがいいことなのだろうと

今日も自分に言い聞かせる

posted by 月姫瑠璃愛 at 15:54| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月14日

【第1週】終了→【第2週】はじまります。

 
 お疲れ様です。

 現時点における第1週目各人のお題消化状況に関するまとめです。

 華涼紗乃:3/3:3/3
 樋川春樹:3/3:3/3
月姫瑠璃愛:3/3:3/3
 葉瀬尋:3/3:3/3

 (名前:今週の消化数/今週のお題数:トータル消化数/トータルお題数)

 以上です。

 続いて第2週のお題を発表します。

・いつからか
・入れ物
・うつむく

 以上になります。

 2月21日0時までに【詩ならひ】への投稿をよろしくお願いします!
posted by 華涼紗乃 at 14:17| Comment(0) | 連絡帳。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月13日

『あとすこし』

 「いつまでも」続かないことはわかってる
 「終わらない」ものなんてどこにもなかった

 どんなものもいつかは終わる
 終わらなくともそれは「変わって」
 けっきょく終わったのと同じことになる
 永遠に続くものなんてない

 ずっとみてきたから
 それを知ってる
 何十年何百年かけて
 ちゃんと勉強した

 「いつかは終わる」
 この時間
 ダイスキなヒトのそばにいる
 この時間も
 いつかは

 けれどそれでも
 それでももうすこし
 あとすこしでも
 そんなことは忘れたふりして
 最初から知りもしなかったふりして

 あのヒトのそばに座っていたいんだ
 寄り添って座っていたいんだ
posted by 樋川春樹 at 23:20| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『圧力』

 ひとには決して届かぬはずのその場所に、彼女は居場所を見つけた。

 そこには自分を必要としてくれるものがいて、自分だけにしか出来ないことがある。

 いまあるすべてを捨て去る勇気はどうしても得られなかったけれど、彼女にとってそこはとても大切な場所。

 生まれて初めて、これまで生きてきた中で初めて、自分の価値を感じさせてくれる、自分がここにいて生きているのだとわからせてくれる。そんな場所。

 とても大事な場所なのに、なのにそんな場所にさえ、彼女は「ただ居る」ことが出来ない。

 そこに居たければ、居続けたいのならば。
 求められている役割を果たせ、役に立つ存在であれと。

 声がきこえるのだ。
 『圧力』を感じるのだ。

 居場所をなくしたくなければ相応の働きをせよと。
 幸福を失いたくないのならば自分の力でしがみつけと。

 それは彼女にしか聞こえぬ声。
 それは彼女にしかわからぬ重圧。
posted by 樋川春樹 at 21:29| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『握手』

 利き手を握り合い自分は武器を隠し持っていないと示すあの行為は、『握手』と呼ばれて互いに敵意がないことをあらわすためになされるものだそうだ。

 にこやかな笑顔を浮かべて、報道陣の前でかたく握手を交わしてみせる二人の指導者。
 けれどそんな振る舞いに一体どれほどの意味があるものだろうか。
 争いが起こっても実際に武器をとって戦うのはどうせ彼ら自身ではないのだ。

 そんな風に考えてしまうそれ自体に本当はもはや意味がない。
 記録映像の中の二人の握手から五年を待たず、この『枠』は大きな争いのせいで自滅してしまったのだから。
 総人口の実に九割以上が一日のうちに死に絶えた未曾有の惨劇のあと、生き残った連中も文明を立て直すことは出来ず、と言うかそのときには既にその世界はやがて滅びるしかないほどの深刻なダメージを受けていて。
 あれこれ足掻いたようだけれど、二十年ももたなかった。『木偶』に目をつけられもしないうちに勝手に破滅するなんて、お気の毒としか言いようのない『枠』だった。

 …もう何か月もの間、そんな風に『自滅した世界』がこの図書館に遺した記録映像を、眺め続けている。
 何のつながりも、何の関係もない世界の。
 もう二度と帰らない時間を、永久に焼きつけた記録映像。
 好奇心からではないし、無駄な感傷に浸りたい気分だからでもない。
 探しているんだ。
 見つかるかどうかもわからないものを。
posted by 樋川春樹 at 21:10| Comment(0) | はる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"あとすこし"

手を伸ばす
伸ばせるだけ伸ばして
肩から指まで突っ張れるだけ突っ張って

もう少し
あと少し
見えているものなのに
指はいつでも空を切る
届きそうなのに届かない

諦められたらどんなに楽だろうかと思う
だけど諦められないから仕方がない
いっそ目の前から消えてしまえば
まだ諦めがつくのに

期待と落胆の繰り返し
そんなことにももう慣れてしまったけれど

空を切った手を見つめる
じっと見つめる
こぶしが白くなるくらいまで
ぎゅっと握り締める

そうしてまた手を伸ばす
いつか届く日を
ただ、ただ、祈りながら

posted by 華涼紗乃 at 11:48| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"圧力"

始まりはほんの些細なことだった

でも

ひとつ心にタネが撒かれれば
自分の思惑とは別の方向に育ちだす
もっと根源的で原始的な欲求は
理性をたやすく凌駕する

想像力は誰にも侵されないから
その分、歯止めは利かない
どんどんどんどん膨らむタネは
心を丸ごと飲み込み、包み込み、
それでもまだ成長が止まらない

理性で力任せに押さえつければ
軋轢を生み
心が更に傷つき
透明な血を流す

綺麗で、綺麗で、
悪い意味なんかひとつもないような
純粋で、純粋で、
そこに穢れなど一切ないような
そんな言葉だからこそ甘い夢を見る

身体から、噴き出せば、
それはただの歪んだ暴力にしかならないのに

圧力はどんどん高まっていく
重いものでふたをしても仕方がないだけ

破裂する前に壊さなければ
ほんの小さな針さえ
ここにあればいいのに
posted by 華涼紗乃 at 11:48| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"握手"

言葉数は本当に少ない
一緒にいるときは
私が話してばかりいる

そのくせ
仕事のときの指示は的確で無駄がない

もう長いこと組んで仕事をしてるのだから
もう少しビジネスライクから
抜けても良いじゃないかとたまに思う

当然、仕事以外での付き合いはない

でもまあ
少しずつ打ち解けてくれてるんだろうと思う

無事を祈ってする開始の握手
成功を祝ってする終了のハイタッチ

力の入れ具合やしぐさ、手の温度
一瞬でも触れ合うと
何かわかることがあるものだ

信頼できる
信頼してくれている
それがこの仕事の要だから

今日も手を差し出す
パシッと大きく手を合わせて握ってくれる

そこさえ揺るがないなら、それでいいのだ
posted by 華涼紗乃 at 11:47| Comment(0) | はな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月09日

…あと少し…

私の日常に溢れている言葉

あと少し

だってだってね
夢中になってることって中断しにくいじゃん
それが中途半端な時だったりすると
ずぐにこの言葉が口をついて出てくる

あと少し
あと少しだから

そんな私の言葉に彼は呆れ顔

最近の私のはまりものはネットゲーム
ひとりだけで楽しむ形ならいいけど
目に見えない
知らない仲間がそこにいて
ついつい中断する場を逃してしまう

ううう
むむむ

なんていかにもな感じで唸って見せて
彼にアピールする私って
なんて薄情者なんだろ

とうとう待つことに飽きた彼は
私のそばにやってきたかと思うと
いきなりその大きな腕に抱きすくめられた

うん
やっぱこのぬくもりがいいや

私はノートパソコンをパタンと閉じた

posted by 月姫瑠璃愛 at 20:56| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『あとすこし』

袖口を摘まんで、立ち止まる

引かれて、あなたが少し振り返る

うつむく私に近づいて
どうしてほしいの、と問う

わかってるくせに
声に出さないといけないの?

せめてもの抵抗で
うつむいたまま、黙ってあなたの顔を見る
わずかに首を傾げて

いつまでこうしてるの

おねだりしなくても
たまにはあなたから求めて

いじわるして楽しんでるあなたなんて

大嫌いで、…大好き。


まだ見つめ合ったままでもいいよ

いいよ、いいんだけど

でもやっぱり寒いから
なるべく早めにどうにかしてね

バイバイのキスはまだ

おあずけのままで、ね

posted by 葉瀬尋 at 19:44| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『圧力』

ねえ、気づいてるの?

サイドボードで瞬く光
あなたを待つ誰かからのサイン

お願いだから

思い出さないで
思い出させないで

何をしていてもよぎる
誰かの影に怯えて過ごすのは
私の背負った罪のせい

あなたは、何を背負うの?


中途半端にぬくもりを与えないで
なりふり構わずにすがってしまうから

わかってる、わかってるの

用事が済めば出ていくんでしょう、
あの人のところへ帰るんでしょう、

あなたの本当の居場所に


それでも今は勘違いさせていて
私に少しでも心を傾けてくれているのなら

不安に押し潰されるより
あなたの重みを感じたい

だから

その光を見せないで
私に見せつけないで

あなたの影を私に落として
私に目隠ししてほしい

せめて、この夜だけでも…

posted by 葉瀬尋 at 19:35| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

〓圧力〓

物理的
権力的

圧力って色々あるけど
難しいことはわかんない

私が唯一使える圧力は
このお・な・べ♪

野菜やお魚お肉まで
なんでもすぐに柔らかくなっちゃう
まるで魔法のお鍋なの

時間もガス代もかからずに
とても有効的な圧力なのヨ

気分はまるで奥様は魔女♥

ちちんぷいぷ〜いと一振りで
たくさんのお料理が生まれるの
あれれ
奥様は魔女って鼻をこするんだっけ?
まぁいーや♪

さぁて
今夜は何を作ろうっかなぁ
posted by 月姫瑠璃愛 at 13:56| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『握手』

触れるだけで精一杯
そんな風に合わせた手を

さりげない力強さで自分へと引き込んで

冷たいねと言ったあと
冷たくて気持ち良いと

笑顔と一緒にあたたかく包んでくれた

その一瞬を忘れない

てのひらを重ねるときめきを失っても
あなたの気持ちはまだここにあるから

通り過ぎた季節をおぼろげに振り返り

記憶の中のぬくもりをたどる

てのひらを一人で合わせても
あの温度は戻らない

小雨降る春の日

薄羽織の砂色

零れたひとしずく

静かに地に弾けた


posted by 葉瀬尋 at 01:38| Comment(0) | ひろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

§握手§

あなたは私の気持ち知ってるのだろうか
こんな私を置き去りにして
あなたは行ってしまう

ホームに滑りこんできた新幹線を
私は恨めしく眺める中
彼は荷物を担ぎ上げて一歩踏み出す

伸ばしかけた手
だけど私は空を掴むだけ

行かないでと言えたらどんなに楽だろう
だけどそれは理性が許さない
感情だけで生きれたら…

最後尾にいた彼だったのに
気づけば扉が目の前
もっと列が長ければいいのに

そんな色々なことがぐるぐると頭を駆け巡る
どれもこれも私の欲望
叶わぬ願い

そんな私なのに
彼はとびきりの笑顔を向けてくる
眩しすぎてむかつく

そんな時
あなたは手を差し出した
まるで握手を求めるように私に差し出した

おそるおそる手を挙げる
そしてそっと指先に触れた瞬間
強引に手を握られたかと思うと
力強く引き寄せられて
気づけば私は彼の胸の中にいた

ええと…
ええと…


またすぐに帰ってくるから

いつまでも彼の囁きが私の耳奥に残った




posted by 月姫瑠璃愛 at 01:21| Comment(0) | るり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月06日

お久しぶりです

瑠璃愛です
この詩ならひから離れて随分と時間も経ち、また詩を書くことがなくなったなぁと思うこの頃
今回、最後だということもあり
再び戻ってまいりましたーー

なんだか、久々過ぎてどうなっていくかわからないけど
頑張りま〜す
よろしくお願いします!
posted by 月姫瑠璃愛 at 17:37| Comment(0) | 連絡帳。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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